発熱や嘔吐・やけどや誤飲など、子どもの異変に気付いたら、かかりつけ医の診察を受けましょう
休診や診察時間外であっても、慌てずに小児救急相談♯8000または 0742-20-8119へ
嘔吐(吐く)
日ごろから排便習慣や便の性状を把握
嘔吐は子どもによくある症状です。小児救急では発熱に次いで多く、その原因は多彩で年齢によって異なり、生理的と考えられるものから緊急処置が必要なものまでさまざまです。
嘔吐をきたす疾患の種類や発生頻度は年齢により、また感染症の流行時期によっても異なります。乳幼児は食ベ過ぎでせき込み、簡単に吐きますし、ゲップに伴う生理的なものもあります。病的な嘔吐は多くは腸管感染症によるものです。
嘔吐した場合の観察のポイントは、食事の内容と食事の時間、吐いた物の性状、何回吐いたか。その他、腹痛、頭痛、下痢、血便、発熱、発疹などの症状があるか…などです。日ごろから排便習慣や便、尿の性状を把握しておくと、こんなときに役立ちます。
また、食物アレルギーの有無や家族に似た症状がないか、学内や保育所(園)、幼稚園、近所で流行っている症状なども参考になります。
嘔吐をしてぐったりしているようであれば救急受診をしてください。
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救急受診のポイント
- 嘔吐と下痢を頻回に繰り返す。
- 顔色が悪く、お腹が張ってぐったりしている。
- 意識がほんやりしている。
- 半日ぐらいおしっこが出ていない。
- 激しい頭痛や腹痛を伴っている。
- まったく水分が摂れず、唇や舌が乾いている。
- 吐いた物に血液や胆汁(緑色)が混ざる。
- 血便が出た。
- けいれん(ひきつけ)が起こった。
- 強く頭やお腹を打ったあとに頻回に嘔吐している。
- 脱腸(だっちょう)(ヘルニア)が戻らない。
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応急処置の方法
- 吐き気が強いときは飲食するとかえって吐くので、1〜2時間は何も与えない方がいいでしょう。
- 吐いた物が気管に入らないように、体を横に向けて寝かせましょう。
- 嘔吐の間隔が長くなったら、経口補水液、子ども用のイオン飲料をなど少しずつ、回数を多めに与え水分補給しましょう。
- 乳児の場合は、1回に飲むミルクの量を減らし、回数を増やし、こまめに飲ませましょう。
- 離乳食は、1つ前の段階に戻しましょう。
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受診時にお医者さんに
伝えましょう
- いつから、何回くらい吐いていますか。
- 吐いた物や便の性状は。
- 嘔吐以外の症状は。
- 便に血が混ざっていませんか。
- 吐いたものがコーヒ一の「残りかす」みたい、緑っぽい色をしていませんか。
- おむつを何回替えましたか。または、何回おしっこに行きましたか。